国連アカデミック・インパクト活動報告書とは

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国連アカデミック・インパクト(以下「UNAI」という。)の加盟大学は、UNAIの10の原則のうち、各年度に少なくとも1つの原則に係る活動を実施し、UNAI事務局に報告することとされています。

本学が参加する4原則

  • 原則6:人々の国際市民としての意識を高める
  • 原則8:貧困問題に取り組む
  • 原則9:持続可能性を推進する
  • 原則10:異文化間の対話や相互理解を促進し、不寛容を取り除く

2022年活動報告書の概要

2022年国連アカデミック・インパクト活動報告書の目次

1.滝沢市との健康推進活動

岩手県立大学看護実践研究センター:センター長 福島裕子、委員長 高橋有里、副委員長 遠藤良仁

  • 事業A:谷地和加子、遠藤良仁、金谷掌子、蘇武彩加、山内侑里、福島裕子
  • 事業B:三浦奈都子、高屋敷麻理子、アンガホッファ司寿子、及川陽子
  • 事業C:藤澤由香、高橋有里、鈴木美代子、藤澤望、小向敦子、高岩奈津美(以上、すべて看護学部教員)

岩手県立大学看護実践研究センターでは、2021年から滝沢市と協働し住民の健康推進活動に力を入れ、中心に取り組む5つの事業を立ち上げました。今回は3つの事業について紹介します。

(1)事業A 母子健康活動に活かせる資材検討活動

滝沢市では新型コロナウイルス感染拡大により母子保健活動が制限され、沐浴体験や両親学級等に参加ができない妊産褥婦への支援に向けた資材の検討が課題として挙げられました。2021年は、妊娠届時に配布するリーフレットと出生届時に配布するリーフレットの2種類を滝沢市と協働で作成しました。また、沐浴動画を作成し、各々のリーフレットに二次元コードで読み取って視聴できるように工夫しました。2022年は、作成した資材を評価するためのアンケート調査を実施しました。

(2)事業B 健康ダンス「イ・ン・ダ」椅子バージョンの普及活動

滝沢市の健康ダンス「イ・ン・ダ」は元々、60歳未満の運動習慣のない方々のために作成された速い動きのダンスですが、高齢者も安全に踊れるよう2021年に看護学部学生が「イ・ン・ダ」椅子バージョンを考案しました。2022年は学生を中心に普及活動に取り組みました。

(3)事業C 健康のためのウォーキング促進活動

看護学部の有志の学生・教員が参画し、市民の健康増進とQOLの向上に寄与するため2021年から年2回のウォーキングイベントを企画し活動しています。2022年は健康ダンス「イ・ン・ダ」との合同イベントで計28名の滝沢市民の参加者を募ることができました。

活動報告書

2.岩手県内看護師を対象とした糖尿病・慢性疾患看護とがん看護の質向上に向けた取り組み

岩手県立大学看護学部成人看護学分野:内海香子、細川舞、高屋敷麻理子、藤澤由香、及川紳代

(1)糖尿病・慢性疾患看護の質向上に向けた取り組み

1.糖尿病看護に関する研修会

糖尿病に携わる看護職・医療職者を対象に、糖尿病看護に関する新しい知識や情報の獲得、県内の糖尿病看護に携わる看護職や医療職者のネットワークづくりを目的として、2006年から岩手県糖尿病看護研修会、2007年から東北糖尿病スタッフ教育セミナー、2008年から岩手県糖尿病看護研修会沿岸地区セミナーを継続しています。

2.慢性疾患看護に関する研修会

大学院慢性疾患看護専門看護師(以下、CNS)コース修了者を中心に、フォローアップとして、東北慢性疾患看護研究会を開催し、事例検討会、慢性疾患看護CNSによる一般ナースを対象とした事例検討会、看護研究の勉強会を実施しています。

(2)がん看護の質向上に向けた取り組み

1.がん看護相談ステーション

岩手県内のがん医療・がん看護の充実のため、大学に勤務するがん看護専門看護師が2020年から北岩手・三陸地域で活動する医療職者に対して、がん看護相談ステーションを開設し、月2回、遠隔システムで相談業務を行っています。

2.岩手がんを考える会

2021年から、県内の専門看護師・認定看護師と協働して「岩手がんを考える会」を立ち上げ、継続的に医療従事者向けに、緩和ケアやがん看護、臨床倫理などに関連した研修会をWebや現地開催で行っています。

3.ELNEC-J(Web)研修会事業

日本緩和医療学会の教育事業として確立されているELNEC-Jの研修会(全4回)を、遠隔会議システムを利用して2021年から継続的に開催しています。

4.遠隔会議システムを利用したがん看護研修事業

2022年から、がん看護の啓発事業として、一般ナースを対象とした研修会を行っています。

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3.海岸・河川漂着物の実態調査のためのプラットフォームとなるシステムの開発

  • 岩手県立大学ソフトウェア情報学部:講師 富澤浩樹
  • 岩手県環境生活部資源循環推進課
  • 株式会社Badass:代表取締役 田中裕也
  • 岩手県立大学研究・地域連携本部地域連携コーディネーター:渋谷晃太郎

岩手県では、「第2期岩手県海岸漂着物対策推進地域計画」(2023年3月)を策定し、海洋プラスチックごみの排出抑制のためには、沿岸部はもとより、全県的な環境美化活動の推進が必要であること、多様な担い手の確保の観点から、県民総参加型の自然環境保全活動可視化のためのシステム構築を目指すとしています。
本研究チームでは、ソフトウェア情報学部学生とともに、海岸・河川漂着物の実態調査のためのプラットフォームとなるシステムと、県民参加を促すためのデータ投稿用アプリケーションの試作を段階的に行ってきました。
2022年は、これまでの研究に基づいて、システムコンセプトの確立、現地調査、モニタリングデータ収集・可視化用のWebシステムの試作を行いました。また、システムへの日常的なデータ投稿をコンセプトに試作されたスマホ向けアプリケーションが、12月に東京ビックサイトで開催された「エコプロダクツ2022」において展示されました。

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4.重症心身障がい児(者)のための衣生活向上プロジェクト 脳性麻痺患者が院内で利用する衣料品デザインの提案

  • 岩手県立大学盛岡短期大学部:准教授 佐藤恭子、講師 齋藤愛
  • 独立行政法人国立病院機構盛岡医療センター:主任児童指導員 小山直也
  • 生活科学科デザイン専攻1年(2022年度):秋本玲奈、上方明梨、瀧本百夏、千葉美瑠、堀口紗希、松森咲良

重症心身障がい児(者)は、変形や拘縮の症状が著しく、患者の症状もさまざまであることから、患者の症状や、年齢、好みに合わせて衣服を選択することが容易ではありません。そのためサイズの大きな既製服を代用したり、家族が家庭裁縫で作ることで身体の症状に対応させた衣料を用意しているのが現状です。
岩手県立大学盛岡短期大学部生活科学科生活デザイン専攻は、国立病院機構盛岡医療センターの依頼を請け、重症心身障がい児(者)の衣生活向上へむけたデザイン・制作に取り組みました。この取り組みは、生活デザイン専攻の被服を学ぶ有志学生6名、医療センターの児童指導員、看護師、保育士、教員が協同し、患者の個性や特性に合わせた介護医療のデザイン・制作を実施しました。
完成した制作物は家族・職員を病棟に招いたファッションショーで披露しました。

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5.学生サークルMarbleと盛岡市が協働でジェンダー平等を目指す性の多様性促進パンフレット作成

岩手県立大学盛岡短期大学部:准教授 熊本早苗

本学の性の多様性の理解促進を行う学生団体Marble(マーブル)は、盛岡市の公募型協働推進事業(テーマ設定型事業)に応募し、「性別や性的指向、性自認等についての冊子作成プロジェクト」事業として採択されました。
盛岡市の男女共同参画室と協働で、LGBTQ+等、性別や性的指向、性自認等についての啓発冊子を作成し、SNS等を活用して広く周知することで、性の多様性についての理解と関心を高め、性的マイノリティに対する差別や偏見を解消する一助としました。
学生たちは「一人ひとりの性は、どれ一つとして同じものはなく、唯一無二の個性」であることを伝え、多くの方に性の多様性を知ってもらうため、ジェンダーやセクシュアリティに関する用語を分かりやすく解説や図式化し、なおかつ、ハラスメントや無意識の差別、性的マイノリティへの理解促進について若者目線でパンフレットを作成しました。作成したパンフレットは、盛岡市内の公共施設に配架していただいた他、盛岡市の公式ホームページからダウンロード可能としました。

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6.復興防災学習プログラム

復興防災学習プログラム運営チーム

  • 高等教育推進センター:石堂淳、江村健介
  • 総合政策学部:杉安和也
  • 盛岡短期大学部:千葉啓子、熊本早苗、吉原秋、Hamish Smith、Patrick Maher

飲料水ペットボトル配布活動(通称「水ボラ」)は、2011年3月に発生した東日本大震災津波被害に対する支援物資として岩手県に寄せられた飲料水のペットボトルを、被災者が居住する仮設住宅に手渡しで届けたことから始まりました。
2022年には、サービスラーニングを中心とした防災学習「復興防災学習プログラム」に位置づけを進化させ、被災から約10年を経て完成した高田松原津波復興祈念公園と岩手県立野外活動センターを中心会場として、4団体から学生・教職員合わせて70名が参加しました。

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