岩手県立大学広報誌県立大 ArchVol.74

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広報誌県立大Archの掲載情報をもとに作成されています。

地域フィールド

未来に向かって、新たなアクションを起こす学生がいます。地域の先を見据え、活躍している卒業生がいます。
彼らが何を思い、どんな活動をしているのか。それぞれの扉を開けてみましょう。


看護学部4年 佐藤 智行
1995年、岩手県陸前高田市出身。岩手県立盛岡第三高校卒業。趣味は音楽(特にヒップホップ)とドライブ。他愛のない話をしながらドライブしたり、美味しい店に出かけたり、友人たちと過ごした時間が4年間の何よりの思い出。

母校・盛岡第三高校で講師を務めた、
総合学習の授業のようす。

 中学3年生の時に被災し、家族で盛岡市に転居しました。高校で「看護師になろう」と決意。「家族のそばに」という思いから、岩手県立大学を選びました。
 3年次で学んだ必修科目で「災害看護論」に出会い「これが進むべき道」だと感じました。そんな時、先生のすすめもあって米国で災害看護を学べる研修プログラムに参加。2週間渡米し、帰国後は友人たちに手伝ってもらいながら、その経験を還元すべく母校の後輩たちに講演。自分の未熟さに向き合い成長できたこと、また「人とのつながり」の大切さも実感するなど、かけがえのない経験をさせてもらいました。
 4月からは東京の災害拠点病院に勤務。将来はDMAT(災害派遣医療チーム)で経験を積みたいなど、夢を膨らませています。
 もし他の大学に進んでいたら、「災害看護」を学ぶ機会も、研修に参加するチャンスもきっと巡ってこなかった。今の自分を作ってくれた県立大学で学ぶことができ、本当によかったと思っています。


岩手銀行宮古支店佐々木 理沙
1994年、岩手県宮古市出身。岩手県立宮古商業高校、宮古短期大学部卒業。学生時代は、ゼミ仲間とトドヶ崎に行ったのが一番の思い出。休日は買い物やドライブでリフレッシュ。年に数回、旅行を兼ねてライブに行くのが楽しみとか。

窓口では笑顔を絶やさずに。「こちらから笑い
かけるとお客様も笑顔になってくれます」と佐々木さん。

 小さな頃から銀行員に憧れていたのですが、その思いを強くしたのは震災の時。停電の中、手作業で対応しながら地域の人々を支えている姿を見て、私も銀行員になって宮古のために働きたいと思ったんです。
 宮古短期大学部では経営・会計分野を専攻。簿記の仕組みを学んだり、資格取得に励んだことが、今の仕事にも役立っています。また、先生と学生の距離が近く、何でも話せるアットホームな雰囲気も良かったですね。
 現在は、岩手銀行宮古支店で窓口業務を担当。お客様の大事なお金をお預かりするため常に緊張と責任が伴いますが、正確な処理と笑顔での対応を心がけています。こちらの支店に来て数ヶ月ですのでまだ顔と名前を覚えてもらっていませんが、お客様に「ありがとう」と言っていただけるのが、何よりうれしいですし、励みになります。
 いずれは融資畑に行って、まちの復興に携わるのが私の夢。勉強と仕事の両立に励みながら、お客様に信頼される銀行員になるのが目標です。