大学ならではの専門書や新聞・雑誌、映像やインターネットまで、様々なメディアを取り揃えた岩手県立大学と宮古短期大学部の図書館。一般にも開放されているので、仕事や勉強などいろいろな目的に活用できるスペースだ。大学図書館を賢く利用して、知識や教養をもっと深めてみよう。
大学の図書館というと「敷居が高くて入りにくい」「関係者しか利用できないのでは?」と思っている人も多いかもしれないが、実は一般に広く開放されていることをご存知だろうか。
約26万冊の図書を所有する岩手県立大学のメディアセンターと約5万冊の蔵書がある宮古短期大学部図書館も然り、手続きさえすれば誰でも自由に利用できる図書館だ。県や市町村が運営している図書館と違って特徴的なのが、学術研究に関係のある専門書が多いこと。滝沢キャンパスでは、看護学部、社会福祉学部、ソフトウェア情報学部、総合政策学部、盛岡短期大学部、高等教育推進センターに関する専門書を豊富に揃えている。
また、館内には[本学関連コーナー]が設置されており、大学の研究紀要や震災関連の報告書などを閲覧できるようになっている。特に看護や社会福祉分野の専門職の人は、仕事や研究に使うために利用する割合が高いとか。一歩踏み込んだ勉強や仕事の知識を蓄えたい人には、ぜひ利用をおすすめしたい。
本の貸し出しだけでなく、様々な情報を入手し、活用できるのが、本学のメディアセンター。一般雑誌や書店ではお目にかかれない専門情報誌、国内の各種新聞などに加え、外国語を勉強している学生や教員のために英語、フランス語、中国語、ロシア語の新聞を取り寄せている。
また、AVコーナーでは、映画やドキュメンタリーなどの視聴覚資料を視聴することも可能なほか、調べ物をしたい人には無料で使えるインターネットコーナーがおすすめだ。
静かな環境で集中して勉強や仕事をしたい人におすすめなのが、4階吹き抜けに沿って配置した開放感のある学習席と、窓から美しい岩手山や四季折々の自然が眺められる3階・4階の閲覧席。これらの学習スペースも広く開放されており、一般の人や近隣の中高校生が勉強や調べ物のためによく利用している姿が見かけられる。
メディアセンターの入口付近にある「多目的スペース・風のモント」も、自由に利用できる学習スペース。会話や飲食をしながら勉強できる上、図書館の開館時間以外にも使えるため、学生はもちろん、一般の利用者にも好評だ。
このような図書館利用をサポートしてくれるのが、ライブラリー・アテンダント(LA)と呼ばれる学生スタッフだ。本の借り方や資料の検索の仕方など、利用のイロハを教えてくれるだけでなく、LA独自の企画も立案している。
例えば「社会人としてのスキル・マナー」といった学生が興味を持ちやすいテーマや、話題の作家特集、LAメンバーのおすすめ本など、学生目線で選んだ本の企画展示や、本の魅力を紹介し合う書評コンテスト「ビブリオバトル」の開催、図書館だよりの制作補助も行っている。
LAの目印は、えんじ色のエプロン。わからないことがあったら、気軽に声をかけて教えてもらおう。
本を読むきっかけをつくるため、両キャンパスで行っているのが学生たちによる「選書ツアー」。これは図書館に揃えたい本を学生が書店に出向いて直接選ぶ企画だ。他にも滝沢キャンパスでは、学部教員を招いてお昼を食べながら話を聞くランチ講座や、ベストリーダーなど様々なテーマによる企画展示、図書館利用講習やデータベース利用講習の開催など、多彩な企画を行っている。
メディアセンターでは、学生たちが主体的に学べるように「ラーニング・コモンズ(学びのための共有空間)」機能を導入している。個人で集中して学習できるスペースのほか、インターネットや資料を利用してレポート作成ができるスペース、パソコンやホワイトボードなどを使ってグループ学習ができるスペースなどを用意。多様な学習スタイルにあった様々な場を提供している。
滝沢キャンパス メディアセンター [開館時間] |
宮古短期大学部 図書館 [開館時間] |