平成21年度地域貢献の状況

IPU 平成21年度 地域貢献活動

(仮称)岩手県ものづくり・ソフトウェア融合テクノロジーセンター整備構想

岩手県ものづくり・ソフトウェア融合テクノロジーセンター整備構想とは、岩手県立大学の管理運営のもと、岩手県のものづくり産業の成長戦略として、連峰型の産業集積の形成による、国内有数のものづくり産業集積を目指すものです。

自動車関連産業や半導体・医療機器関連産業、組込みシステム産業などの産業集積の形成を目指し、滝沢村IPUイノベーションセンターを含む同イノベーションパークの中核支援拠点としての役割が想定されています。

平成21年度時点での進捗状況としては、取組は進められているものの、産業構造の変革をもたらすレベルまでには至っていない現状になっています。今後の課題としては、高生産性・高品質の競争力ある地場産業の育成、技術力・競争力のある企業群の育成、多くの付加価値を生む研究開発型企業の集積などが挙げられています。

関連共同研究件数の増加や高度技術者の育成、関連誘致企業数の増加を目指し、取組を強化していきます。

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いわて観光マネジメント人材育成セミナー開催

平成22年2月と3月の計二回にわたり、「いわて観光マネジメント人材育成セミナー」が開催されました。これは、観光産業に関わりのある団体の実務者や自治体職員などを対象に、地域全体の活性化を意識しながら観光関連産業に取組む「観光マネジメント人材」を育成し、魅力的な観光地づくりを推進する取組みの一環です。

岩手県立大学と岩手県とが連携し、観光産業を体系的に捉えるための講義や観光地域づくりの具体例を学ぶ演習や、現場の第一線で活躍中の方々による講義が行われました。

特別講師として、東鳴子ゆめ会議事務局長の大沼伸治氏を招き、宮城県鳴子温泉に約百年続く湯治宿の五代目湯守として、伝統をベースにしながらも垣根をはずした一体型の地域づくりなどについて話を伺いました。

<開催概要>

日時/(1回目)平成22年2月22日
10:00~17:30
(2回目)平成22年3月9日
10:00~17:20
会場/岩手県民情報交流センター(アイーナ)7F
参加人数/55名

「岩手県立大学研究成果発表会」開催

平成21年度の公開講座の最終日となる11月7日、滝沢キャンパス講堂にて200名の参加のもと、岩手県立大学研究成果発表会を開催しました。滝沢キャンパスにおいて、広く一般県民を対象にした公開講座には、毎回100名から200名の参加がありました。

今年は平成20年度に終了した研究の中から、受講生の関心が最も高い心と身体の健康をテーマに、医療・看護、高齢者向け福祉施設の対策、心理学の暮らしに直結した4つの研究が発表されました。

研究成果発表が行われた研究テーマは右の4つです。

<研究テーマ>

1 メタボリックシンドロームと脂肪肝の密接な関係

 看護学部教授 石川和克
~メタボリックシンドロームにおける非アルコール性脂肪性肝疾患の成因の解析~

2 地域に求められる社会福祉施設の役割とサービスのあり方

 社会福祉学部准教授 宮城好郎

3 自己謙遜について意識と無意識の双方から考える

 社会福祉学部准教授 潮村公弘

4 地域と大学が連携した災害時における看護・保健活動

 看護学部教授 三浦まゆみ

(職名は研究成果発表会当時のもの)

総合政策学部の学生が「漆サミット2010」にて情報発信!

前年度の京都市での開催に続き、平成21年度は、会場を東京・御茶ノ水の明治大学に移し、「漆サミット2010」が開催されました。初日の瀬戸内寂聴天台寺名誉住職の講演で始まったイベントは、連日、多くの来場者が訪れ、大盛況のうちに終了しました。

総合政策学部の山田佳奈准教授担当の実習クラス、高嶋裕一准教授担当の実習クラスが、後期授業で二戸市の「漆」について、講義やフィールドワーク を行なった成果報告や、パネル展示を行ったほか、明治大学の学生と一緒に会場運営のサポートを行いました。

県立大学と「漆」のきっかけは、平成20年度、二戸市が京都市で開催した「漆」の展示会等において、学生たちがサポートしたことから始まります。学生たちは、会場運営サポートのほか、来場者に対して漆に関するアンケート調査を実施し、岩手の「漆づくり」について二戸市とともに情報発信しました。

写真:浄法寺歴史民俗資料館