平成19年度地域貢献の状況

岩手県立大学が地域社会に貢献していくために

平成19年度の地域貢献関連分野においては、研究・地域連携本部が主体となり、「岩手の明日を拓く人づくり、地域づくりを担う」ため、「産学連携」「地域貢献」「課題研究推進」を重点分野に据えた諸活動に取り組みました。

「産学連携」においては「(仮称)滝沢村IPUイノベーションセンター」の建設決定や共同研究件数が過去最高となるなどの成果を上げています。「地域貢献」に関しては「地域まちづくり研究所」の設置や、「公募型地域課題研究」を実施するなど取組みを進めています。「課題研究推進」については「全学プロジェクト研究」の最終年度にあたり、研究成果の地域への還元を図る段階を迎えています。

今後も社会貢献による岩手県立大学の存在感アップを図るため、様々な活動に取り組んで行きます。

産学官連携〜地域の産業振興と外部資金獲得

産学官連携に関して、IT産業集積構想を推進するため、「地域連携研究センター」IT企業4法人の入居、「(仮称)滝沢村IPUイノベーションセンター」の建設などの取組みを推進しました。また、共同研究の推進、外部研究資金応募支援、知的財産の創出管理活用等においても、次に示す具体的な取組みの成果を上げることができました。

共同研究等実績

共同研究、受託研究、奨学寄付金の実績合計は82件で過去最高となりました。特にも共同研究は金額、件数とも前年度比200%を超え、産学官連携活動が活発に展開された結果となりました。

外部研究資金応募支援

科学研究費補助金、JST公募事業や総務省SCOPE事業などの学内説明会や応募書類の作成支援等、外部研究資金応募の支援を行いました。こうした支援の結果、平成20年度科学研究費補助金の新規採択率が全国15位にランクされました。

科学研究費の新規採択率 H19年度 H20年度
応募(A) 83件 88件
採択(B) 17件 25件
採択率(B/A) 20.5% 28.4%

知的財産の創出管理活用

岩手県知的所有権センターや(社)発明協会岩手県支部等と連携し、本学を会場とした知的財産セミナーの開催をはじめ、弁理士による学内発明相談会などを実施しました。その結果、平成19年度は11件の発明届が出され全て法人に帰属する発明(又は特許および著作権)と認定され、うち10件の特許を出願するなど、知的財産の創出管理活用の取組みを進めています。

Pick UP コラム 〈1〉 IPUの新たな可能性、「(仮称)滝沢村IPUイノベーションセンター」

平成21年春開所予定の「(仮称)滝沢村IPUイノベーションセンター」は、ソフトウェア開発・ITシステム関連企業を中心とした貸研究室です。地域の機関と連携し、地域における新事業並びに雇用の創出や、既存企業の抱える技術的課題の解決、研究開発支援など、新たなる地域への貢献が期待されています。

「滝沢村IPUイノベーションセンター」完成予想図

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