平成20年度計画

岩手県立大学の新たな10年がスタート

平成20年4月、岩手県立大学は開学10周年を迎えました。新たなる10年に向け、大学の自立と一体化を目指すと共に、社会のニーズや地域課題に対応するため、戦略的・組織的に地域貢献を推進していきます。

平成20年度は、中期目標及び中期計画期間6年間における、4年度目の折り返し地点にあたります。平成20年度計画は、中期目標の達成を見据えた計画として策定、ビジョンを実現するための具体的方策を検討しながら、順次実行に移していきます。

平成20年度において重点的に取り組む事項

1 人材の育成を柱とした地域貢献の推進

県立大学として、豊かな教養と個性・独創性を有する人材を養成し、その県内定着を促進する取組みを展開し、地域貢献を目指します。また、各種の教育プログラム実施による、社会人に対するリカレント教育を推進します。

①グローバルな視野の涵養(かんよう)

英語教育の充実、国際シンポジウムや国際講演会等の開催、
海外研修プログラムの実施及び学生の海外留学支援(盛岡短期大学部)

②教養教育の強化

学外ゲストスピーカーの活用、少人数教育の更なる推進

③専門教育の充実

各学部における取組み

④人材の県内定着を促進する取組み

滝沢村IPUイノベーションセンター(仮称)の設置、既卒業生の県内就職支援、
外国人留学生の県内就職支援

⑤社会人に対するリカレント教育の推進

地域社会で活動する福祉人材のスキルアップ支援(社会福祉学部)、
「組み込み系高度IT技術者養成プログラム」の実施

2 大学の知的資源を活用した地域貢献の推進

教員・学生による活動や研究成果など、本学の有する知的資源をもって地域に貢献していくため、地域課題に対応する研究や地域をフィールドとする教育研究活動を推進するとともに、産学連携や地域協働、国際交流等の活動支援を推進します。

①教員・学生による活動

研究成果発表会の開催、ボランティアセンターの設置

②地域課題に対応する研究

「公募型地域課題研究」の実施、
内陸と沿岸の格差を数値化して検証する研究(宮古短期大学部)

③地域をフィールドとする教育研究活動

「がんプロフェッショナル養成プラン」の取組み(看護学部)

④産学連携や地域協働、国際交流等

「いわて高等教育コンソーシアム」への参画、
いわて未来づくり機構への参画、盛岡市まちづくり研究所の設置(総合政策学部)

3 少子化時代の学生確保

県民の進学需要に応え、将来にわたって意欲ある学生を確保していくため、高校側との対話を基礎として連携を深め、入試制度の改革を検討していきます。特にも、大学院の定員充足は喫緊の課題として、志願者の確保に取り組みます。

①高校との連携

父母を対象とした進学相談会の開催

②入試制度の改革

AO入試に関するアドミッションポリシーの明確化、
大学入試センター試験の利用及び一般選抜後期日程の実施(ソフトウェア情報学部)

③大学院の定員充足

大学院入学者選抜試験の実施時期の見直しや休日の実施、
長期履修制度の積極的な活用

4 学生満足度の向上

学生のパフォーマンスを向上させ、大学全体の活性化を図るため、FD・SD活動を推進するとともに、学生会活動、クラブ・サークル活動、インターンシップ・ボランティア活動の環境整備、学生生活の支援等により学生満足度の向上を図ります。

①FD・SD活動の推進

教育改善・FD推進会議による全学的活動、職員の研修体系整備

②就職支援の充実

③学生会、クラブ・サークル、インターンシップ・ボランティア活動の環境整備

インターンシップ単位化の検討、弓道場の整備

④学生生活の支援

岩手県立大学振興基金(仮称)等の活用による学生支援の拡充、
留学生交流担当グループの設置

5 部局を超えた連携強化

学部・短期大学部の個性を活かしつつ、部局を超えた連携による教育活動やグローバルCOEなどに向けた研究活動を推進するとともに、開学10周年記念事業等のプロジェクトや事業の実施を通じて、大学全体の活性化を図ります。

①部局を超えた教育研究活動

教育支援システムの導入検討、「課題研究」の学術研究費重点枠設定

②大学の一体感の醸成

開学10周年記念事業における大学ビジョンのアピール