「地域の活力創出に貢献する大学」の理念を実現すべく、学内地域連携本部を中心に様々な取組みを行っています。
平成22年度は、前項で紹介した「いわてものづくり・ソフトウェア融合テクノロジーセンター(i-MOS)」や「地域政策研究センター」の開設に向けた取組みのほか、組込み技術振興のための連絡会議・研究会の開催、東北組込み産業クラスターへの本学教員の派遣、地域課題解決のための「公募型地域課題研究」実施、宮古短期大学部における地域間格差に関する勉強会なども行っています。
さらに、本学の地域貢献活動を広く県民に理解してもらうためのフォーラム等の開催、滝沢村の「学連携活性化事業」への参加、知的財産を地域に生かすための公開講座の実施などにも取り組んでいます。
産業界や自治体と一体となり地域課題や地元の産業育成等を行う産学公連携事業として、共同研究、受託研究などの推進に取り組んでいます。平成22年度は前年比で県内外における共同研究件数が増加しています。今後更に、平成23年新設のi-MOSを活用した共同研究等の活性化に期待が持たれています。
外部研究費については、平成22年度JSTの社会技術研究開発事業採択のほか、科学研究費補助金申請61件のうち、11件が採択されました。今後も応募申請支援の取組みなどを推進していきます。
また、滝沢キャンパスや盛岡駅西口の「いわて県民情報交流センター」アイーナキャンパスを中心に、県民向けに26の公開講座を開講し、2,946人が参加するなど、本学の研究等の知的財産を県民に還元する活動にも積極的に取り組んでいます。
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平成23年度いわてものづくり・ソフトウェア融合テクノロジーセンター(i-MOS)の研究課題は以下の9件に決定しました。
No. | 提案者 | 提案テーマ | 担当学部 |
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1 | 村田 嘉利 | リハビリ改善度測定システムの開発 | ソフトウェア情報学部 |
2 | 新井 義和 | 車々間通信における情報伝達の不連続性を考慮したインテリジェントブレーキ制御システム | ソフトウェア情報学部 |
3 | 阿部 昭博 | 周遊行動データの分析可視化に基づく地域ツーリズム統合支援システムの研究 | ソフトウェア情報学部 |
4 | 澤本 潤 | 脳波情報を用いた安全運転支援システムの研究 | ソフトウェア情報学部 |
5 | 猪股 俊光 | 組込みソフトウェアの品質検査支援システムの開発 | ソフトウェア情報学部 |
6 | 土井 章男 | タイルドディスプレィを用いた大規模マルチボリューム画像のリアルタイム表示環境の構築と次世代可視化システムの基礎的検討 | ソフトウェア情報学部 |
7 | 曽我 正和 | 高齢ドライバに配慮した安全運転支援情報提供手法(ペダル踏み間違い防止) | 地域連携本部 |
8 | 渋谷晃太郎 | 岩手県産植物からの精油等の成分抽出法の開発及び精油等の効果に関する研究 | 総合政策学部 |
9 | Goutam Chakraborty | 歩行用の欠点を検知する靴圧力センサー・データの収集および分析についての、および他の適用のための研究 | ソフトウェア情報学部 |
平成23年度地域政策研究センターにおける「震災復興研究」の研究課題は以下のとおり決定しました。
暮らし分野4課題、産業経済分野6課題、社会・生活基盤分野5課題、計15件の研究による復興支援を推進していきます。
分野 | 研究代表者 | 研究課題名 | 所属学部 |
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暮らし 分野 (4課題) |
倉原 宗孝 | 復興計画策定と新たな地域社会構築のための多縁コミュニティ形成に向けた実践的研究 | 総合政策学部 |
小川 晃子 | 被災地における社会的孤立の防止と生活支援型コミュニティづくり | 社会福祉学部 | |
乙木 隆子 | 野田村被災者のイメージマップによる参加的な食の再構築-岩手県民の今後の食生活の方向性をデザインする試み | 盛岡短期大学部 | |
宮城 好郎 | 被災地域における複合型福祉拠点に関する基礎的研究 | 社会福祉学部 | |
産業経済 分野 (6課題) |
金子 友裕 | 被災地における経済復興への課題 -中小企業の経済的困難の現状分析を通じて- |
総合政策学部 |
桒田 但馬 | 岩手県における水産業の復旧・復興を巡る利害関係にもとづく水産特区・漁港再編に対する批判的研究-漁家、漁協、国・県・市町等の実態分析を中心に- | 総合政策学部 | |
吉野 英岐 | 岩手県沿岸地域における観光業の復興及び創職に関する研究 | 総合政策学部 | |
植田 眞弘 | 被災地における「ものづくり産業」の再編と新規立地の可能性 | 宮古短期大学部 | |
青木慎一郎 | 被災地従業員のメンタルヘルス支援による産業経済の再建 | 社会福祉学部 | |
新田 義修 | 水産業クラスターの復旧・復興条件の解明 | 総合政策学部 | |
社会・生活 基盤分野 (5課題) |
渋谷晃太郎 | 三陸復興国立公園・三陸ジオパーク指定のための震災遺産等の保全、国立公園利用施設計画(インフラ)及び震災語り部(ジオパークガイド)育成に関する研究 | 総合政策学部 |
阿部 晃士 | 被災地の復興過程における住民意識の研究 | 総合政策学部 | |
伊藤 英之 | 中・長期的視点に立った地域復興・防災教育プログラムの開発と実践 | 総合政策学部 | |
狩野 徹 | 仮設住宅の改善および仮設住宅地におけるまちづくり提案 | 社会福祉学部 | |
上林美保子 | 在宅療養者の被災実態と防災教育の取り組みの方向性 | 看護学部 |