KENDAI in the WORLD

国際社会の貢献を掲げる本学では、2019年から「国連アカデミック・インパクト」に加盟。
大学のグローバル化や異文化間の相互理解など、さまざまな取り組みを進めています。

[防災の学びを通した国際交流]

外国人と支援活動を行いながら異なる価値観や文化に触れ、視野を広げる

 東日本大震災の復興支援として、岩手県立大学が取り組んでいる国際ボランティアプロジェクト「水ボラ」。2011年9月から、米国オハイオ大学及び中部大学の学生、教職員とともに支援活動をスタートし、2013年からは本庄国際奨学財団の奨学生である全国各地の外国人留学生や日本人大学生なども加わり、毎年継続して支援を行っています。
 このプロジェクトは当初、被災した地域住民にボトル入り飲料水を配布したことから「水ボラ」と呼ばれていますが、復興の進捗とともに支援内容も変化。参加した学生たちは被災地の状況や防災の重要性を学びながら、飲料水の配布をきっかけに、住民の皆さんと語り合い、交流の輪を広げています。
 第11回目となる2023年度の活動は、9月16日〜18日の3日間行われ、本学学生、本庄国際奨学財団の奨学生、中部大学学生、教職員など62名が参加。「復興防災学習プログラム」として、事前に東日本大震災の概要や「水ボラ」の活動の経緯について学び、陸前高田市では津波遺構や仮設住宅の見学、防災に関する研修などを受け、公営住宅でボランティア活動を行いました。
 参加した本学の学生たちは、外国人留学生を含む他大学の学生たちとも交流しながら、災害の恐ろしさと防災の大切さを共有。「多国籍の人たちと交流し自分の価値観や常識が変わった」「継続的に震災を学び、支援を続けていく必要がある」など、多くの気づきや学びを得ました。このように異なる文化や価値観に触れ国際人としての自覚を持つことで、学生たちは視野を広げ、自身の成長へとつなげています。

国連アカデミック・インパクト(UNAI)とは?

国連アカデミック・インパクトは、各大学が社会貢献をしながら、国連と世界各国の教育機関の活動を連携させることを目的としたプログラムで、国内でも87機関が加盟(2024年1月現在)。岩手県立大学では、UNAIに関連する様々な取り組みが行われていることから、2019年5月に加盟しました。
本学では
[原則6:国際市民としての意識向上]
[原則8:貧困問題への取組]
[原則9:持続可能性(SDGs)の推進]
[原則10:異文化間の対話や相互理解の促進]

以上の4つの原則に取り組んでおり、異文化理解のためのイベントやワークショップ、海外留学を活用した社会課題を解決する学習プログラム、海外の大学とのSDGsの課題に関する活動を実施。グローバル社会における各地域や国、世界における大学の社会的役割を追求していきたいと考えています。

2022年度の国連アカデミック・インパクト活動報告書はこちら