令和3年度 地域協働研究(ステージⅠ)

木賊川遊水地において新たに発見された希少野生生物の生態解明とそのアウトリーチにおける課題整理

研究番号 研究代表者 所属 氏名

R03-Ⅰ-14

総合政策学部 准教授 鈴木正貴
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
たきざわ環境パートナー会議 総合政策学部
総合政策学部
総合政策学部
たきざわ環境パートナー会議
たきざわ環境パートナー会議
教授
准教授
准教授
代表
副代表
渋谷晃太郎
島田直明
辻盛生
豊島正幸
齊藤政宏
研究区分一般課題 研究分野地域社会
SDGs
  • 3:すべての人に健康と福祉を
  • 4:質の高い教育をみんなに
  • 6:安全な水とトイレを世界中に
  • 9:産業と技術革新の基盤を作ろう
  • 11:住み続けられるまちづくりを
  • 13:気候変動に具体的な対策を
  • 15:陸の豊かさも守ろう
  • 17:パートナーシップで目標を達成しよう
研究フィールド 滝沢市 研究協力者 岩手県盛岡広域振興局土木部、滝沢市市民環境部環境課

① 解決を目指す課題(何を解決するのか)
5年間に渡る木賊川遊水地予定地や木賊川、巣子川流域を対象とした地域協働研究による調査から、現地の希少野生動植物の生息・生育状況や保全上必要な対応が検討された。これらの結果は、住民参加による自然観察の一環としての保全も含め、少しずつではあるが実施されてきた。その課程で新たに岩手県希少野生動植物指定種に指定され、いわてレッドデータブックAランク、および環境省レッドリストⅡ類(絶滅の危険が増大している種)に指定されるゴマシジミの生息、さらに岩手県において巣子川流域のみに生息が確認され、環境省のレッドリストではⅠB類(近い将来における野生での絶滅の危険性が高い)とされるホトケドジョウが現地で発見された。これら極めて重要な生物の現地における生態把握が新たな課題として浮かび上がった。
② 実施方法・取組みの概要
ゴマシジミは幼虫の食草であるナガボノワレモコウやハラクシケアリとの相互関係など、複雑な生活環を持ち、生息環境の条件把握が急務である。湿地を好むとされるハラクシケアリの生態把握が重要と考えられることから、現地における観察と地下水位や土壌水分の推移などの基礎データの集積が必要とされる。ホトケドジョウは地域住民と作成したビオトープで見つかっており、周辺水域における生息状況の把握が急務である。そして、これら極めて希少性の高い生物について、現在策定中の遊水地造成時における保全手法や、その実行に不可欠な環境学習プログラムへの導入も並行して検討しなければならない。

研究成果報告書岩手県立大学機関リポジトリへ 研究概要(PDF)ダウンロード