令和3年度 地域協働研究(ステージⅠ)

岩手県北部における鳥越竹細工用スズタケ残存箇所の効率的な把握

研究番号 研究代表者 所属 氏名

R03-Ⅰ-03

総合政策学部 准教授 島田直明
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
県北広域振興局農政部二戸農林振興センター林務室 二戸農林振興センター林務室林業振興課 上席林業普及指導員 澤尻寛
研究区分一般課題 研究分野地域社会
SDGs
  • 11:住み続けられるまちづくりを
  • 12:つくる責任 つかう責任
  • 15:陸の豊かさも守ろう
研究フィールド 二戸市、一戸町、九戸村、軽米町、洋野町、久慈市、野田村、普代村 研究協力者 植竹俊文(ソフトウェア情報学部・准教授)、荒塚美貴(総合政策学部3年)

① 解決を目指す課題(何を解決するのか)
スズタケは、江戸時代には文献に出てくる伝統工芸である一戸町の鳥越竹細工の原材料である。そのスズタケが、2018年頃から岩手県北地域において一斉開花・集団枯損し、一戸周辺では壊滅的な資源量の減少となった。竹細工生産者が入手に苦慮し、廃業される方も出ているという。岩手県北部ではわずかに残存している個体群が知られているが、その分布が明らかでない。
そこで、この研究では現存する場所の環境に基づき生育地予測モデルを作成し、出現が予想される個体群を検索することで残存箇所の把握を行い、現存する可能性が高い場所の地図化を行うものである。研究成果に伴い、スズタケ採取の効率化が可能になる。

② 実施方法・取組みの概要
竹細工生産者や鳥越竹細工産地を守る会の方々に、スズタケが残存している地点や以前見られた地点についてヒアリングで教えていただく。あわせて残存地点に赴き、環境調査を行う。
スズタケの現存している場所の環境に基づき生育地予測モデルを作成し、現存する可能性が高い場所の地図化(スズタケ潜在生育地地図)を行う。作成されたスズタケ潜在生育地地図に基づき、生育地と判定された場所を踏査し、残存箇所の把握を行う。できるだけ広く多くの地点を確認し、その精度を検証する。精度が低かった場合は、このときに得られたデータを追加し、あてはまりのよい地図を目指す。生育地予測モデルを作成することで効率的な分布把握が可能となる

研究成果報告書岩手県立大学機関リポジトリへ 研究概要(PDF)ダウンロード