平成31年度 地域協働研究(ステージⅡ)

若者への自殺予防を見据えたSNS相談の地域版ゲートづくり ―自殺予防を見据えた取組み―

研究番号 研究代表者 所属 氏名

H31-Ⅱ-04

ソフトウェア情報学部 講師 富澤浩樹
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
盛岡市保健所保健予防課 社会福祉学部
盛岡市保健所保健予防課
盛岡市保健所保健予防課
准教授
副主幹
保健主査
川乗賀也
石井里美
小川文子
研究区分一般課題 研究分野地域社会 研究課題の内容安心・安全な地域
研究フィールド 盛岡市 研究協力者 チャイルドラインいわて,岩手県精神保健福祉センター・岩手県ひきこもり支援センター,岩手県県央保健所,(株)NECソリューションイノベーター

① 解決を目指す課題(何を解決するのか)
盛岡市における自殺の状況は,平成21年以降緩やかに減少しているが,「自殺者の性・年代別」をみると,男性では40・50歳代,女性では50・60歳代が多い状況で,経年的な傾向も同様である。一方,39歳までの若年層(以下,若者)の自殺死亡率は全国平均より高い傾向にある。特に39歳までの男性の自殺死亡率が29.28と全国19.50と比較して10ポイント以上高い状況である。本研究では,若者の自殺死亡率の低減を目標とする。そのために,若者のこころの相談窓口への誘導に向けた基礎調査と,具体的な手段としてSNS上にチャットボットを用いた試作システムを研究開発し,その有用性について検証する。
② 実施方法・取組みの概要
以上の課題状況が生じている要因として,必要なときに相談をできる場を若者が理解できてないことが推測できる。そこで本研究では,こころの相談窓口への誘導に向けた基礎調査を踏まえ、多くの若者が利用するSNS上にチャットボットを用いた試作システムの研究開発を試みる。平成30年度地域協働研究「若年層の悩みに関する意識調査―自殺予防を見据えた取組み」では,悩みを抱えた若者に対してSNSを通してアプローチすることが有用であることが示唆されたが,具体的なシステムの実装方法についての知見は蓄積されていない.本研究では,先ず,全国で行われている類似事例の調査,文献の収集を行い,SNSチャットボットを用いた相談窓口への誘導方法について検討する.その上でシステム開発を行い,自殺予防に効果的なシステムのあり方を探る。

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