平成30年度 地域協働研究(ステージⅡ)

木賊川遊水地における希少生物緊急保全対策と河川環境再生の実施

研究番号 研究代表者 所属 氏名

H30-Ⅱ-01

総合政策学部 准教授 辻盛生
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
滝沢市市民環境部環境課 総合政策学部
総合政策学部
総合政策学部
たきざわ環境パートナー会議
たきざわ環境パートナー会議
教授
准教授
講師
代表
副代表
渋谷晃太郎
島田直明
鈴木正貴
豊島正幸
齊藤政宏
研究区分一般課題 研究分野地域社会 研究課題の内容持続可能な地域
研究フィールド 滝沢市 研究協力者 岩手県、滝沢市、岩手県立博物館、国立研究開発法人農研機構東北農業研究センター

①解決を目指す課題(何を解決するのか)
盛岡市近郊に位置する木賊川遊水地造成予定地には、サクラソウ、カワシンジュガイ、タナゴなど多くの希少野生生物が生息・生育する。しかしながら、耕作放棄による環境変化、外来種の侵入および遊水地造成に併せて実施される木賊川の流路付け替え等により、これら希少野生生物は絶滅が危惧される状況にあり、保全策の実施が急務である。他方、遊水地事業の一環として造成された木賊川分水路によって海とのつながりが再生され、サケやサクラマスの遡上が確認された。遊水地造成で採用する工法如何では、さらに上流へのサケ等の遡上が可能になる。ここでは、平成29年度のステージⅠ研究により明らかになった上記課題に対する具体的な対策を実施する。
②実施方法・取組みの概要
たきざわ環境パートナー会議と県立大学で協働し、具体的な対策を講じる。
1)希少野生植物の保全を目的としたビオトープを県営事業の一環として整備する。貴重種の移植および外来種の除去は市民との協働で実施する。
2)魚類の保全に際しては、流域の魚類相の解明を進めると共に、付け替え流路の魚類移動経路の確保や多様な流れの創出のため、付け替え流路造成に対し、生態工学的な手法に基づいた具体的な工法提案を行う。
3)カワシンジュガイの保全に際しては移植を必要とする。候補地選定のため、水質、河床構造、流量等の予備調査を実施し、試験的な移植を進める。
4)上記取組を持続可能な地域づくりのための教育(ESD)とする教材の作成と実践を行う。

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