平成29年度 地域協働研究(ステージⅠ)

地域住民との協働による絶滅危惧種タナゴの生息地外保全の試行

研究番号 研究代表者 所属 氏名

H29Ⅰ16

総合政策学部 講師 鈴木正貴
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
農事組合法人農の未来 武道 総合政策学部 准教授 辻盛生
研究区分一般課題 研究分野地域社会 研究課題の内容持続可能な地域
研究フィールド 盛岡市 研究協力者 日本陸水学会

① 解決を目指す課題(何を解決するのか)
盛岡市武道地区の溜池と農業水路には、タナゴ(絶滅危惧種)とその産卵基質である淡水二枚貝のヨコハマシジラガイ(絶滅危惧種)、およびタガイが生息するが、他方で、同地区には農作業の効率化を図るために圃場整備事業導入が予定され、これら水生動物の生息環境の悪化が懸念されている。そこで、これら希少水生動物の保全手法の一つとして生息地外保全である「新規造成する人工池・水路への移植」が検討され、造成する池・水路の構造や効率的な移植方法の検討と試行、および移植後のモニタリング方法の確立が早急に解決すべき課題となっている。
② 実施方法・取組みの概要
タナゴの生息する溜池の上流部に、人工池・水路を造成する用地を確保済みであり、これまでに小規模な池を造成し、タナゴの越冬および再生産の試行実験を行っている。これら既往の知見を生かして、夏季までに本格的な移植のための池と付設する水路の構造について、レイアウトの設計および造成を行い、造成した環境が安定した後、冬季までに生息池からのタナゴ、淡水二枚貝類の移植を完了する。併行して、地元住民による移植個体のモニタリング手法、および造成池・水路の維持管理計画について、試行しながら構築する。

研究成果報告書岩手県立大学機関リポジトリへ 研究概要(PDF)ダウンロード