平成28年度 地域提案型後期

被災博物館(山田町立「鯨と海の科学館」)の再開支援と住民参加に関するモデル構築

研究番号 研究代表者 所属 氏名

RT-12

総合政策学部 教授 平塚明
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
一般社団法人山田町観光協会 山田町観光協会
鯨と海の科学館
鯨と海の科学館
事務局長
館長
専門指導員
沼崎真也
湊敏
道又純
研究区分震災復興 研究分野暮らし分野
研究フィールド 山田町 研究協力者 北山太樹(国立科学博物館、予定)、高橋正也(編集者)

①解決を目指す課題(何を解決するのか)
山田町立「鯨と海の科学館」(以下、鯨館)は2011年3月11日の津波により、大きな被害を受けた。マッコウクジラの骨格標本はほぼ無事だったが、展示のもう一つの柱である海藻標本のほとんどは流失した。故吉崎誠博士が日本有数のコレクションを寄贈した直後の悲劇であった。現在、鯨館は休館中だが、2017年4月に再開する。展示収蔵物の絶対的な不足という問題を抱えたままの再出発である。鯨館はまた、震災以前から入館者数の減少に悩まされていた。復興の遅れている山田町において、地域文化の中心としての鯨館の価値を高めることは非常に重要である。そして、今回から始まる指定管理者制度下での住民参加の具体化も新たな課題である。
②実施方法・取組みの概要
鯨館の再開を支援するために、二つの企画展とスタディ・ツアーなどの関連イベントを実施する。
1 大型海藻標本展。美しい大型海藻標本により展示の魅力を高め、館のコレクションを充実させる。
2 山田にんげん百景展。さまざまな町民を選び、個人史や、その人にかかわるものを展示する。その集合から地域の歴史や風土が読み取れるように構成する。
いずれの企画や作製過程、運営にも住民が深くかかわる。これからの地域博物館における住民参加モデルを作りながら進める。以上の博物館活動について、最終的に評価をおこなう。

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