令和7年度 地域協働研究(ステージⅠ本格型)

木賊川遊水地内に創出した暫定的な「希少野生動植物保全区」に関する適切な維持管理方法とそれに要する各種労力の解明

研究番号 研究代表者 所属 氏名

R07-Ⅰ-25

総合政策学部 教授 辻盛生
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
たきざわ環境パートナー会議 総合政策学部
岩手県立大学
総合政策学部
たきざわ環境パートナー会議
たきざわ環境パートナー会議
准教授
名誉教授
講師
代表
副代表
鈴木正貴
渋谷晃太郎
櫻井麗賀
豊島正幸
齊藤政宏
研究区分一般課題 研究分野地域社会
SDGs
  • 4:質の高い教育をみんなに
  • 6:安全な水とトイレを世界中に
  • 11:住み続けられるまちづくりを
  • 15:陸の豊かさも守ろう
研究フィールド 滝沢市 研究協力者 岩手県盛岡広域振興局土木部 滝沢市市民環境部環境課

① 解決を目指す課題(何を解決するのか)
 木賊川遊水地事業地には、岩手県レッドリストに記載される絶滅危惧種が複数確認されている。今までの研究により保全すべき対象が明確になり、保全策として、市民活動の一環でビオトープやゴマシジミ保全のための半自然草地を創出し、事業地で確認された希少植物種の移植、保全を行っている。また、調整池の竣工までにはかなりの時間がかかることから、継続的な維持管理が必要となる。ビオトープや半自然草地の管理を始めて2年ほどであるが、管理作業は特殊かつ専門的な内容を含み、市民団体のボランティアによる管理には人的限界が課題となりつつある。希少野生動植物は事業の中で保全されるべきものであることから、予算化に向けた各作業の労力の把握が必要である。

② 実施方法・取組みの概要
 ビオトープの管理としては、除草、泥上げが中心であるが、除去すべき植物種を選択的に除草する専門的な知識が必要とされる。さらに、胴長靴を履いて泥濘地に入る特殊な作業が必要になる。これらビオトープで年間にかかる労力の概要は昨年の研究により把握している。他方、半自然草地の管理は草刈りや搬出作業が中心であるが、ゴマシジミの食草であるナガボノワレモコウを残す刈取りが必要であり、労力の把握は未実施である。管理作業は毎年継続する必要があり、そのマンパワーや必要な予算をどのように確保するかが課題である。また、管理に関して、最小の労力で、最大の野生動植物保全を実現するために、管理方法や実施時期に関する知見を集める。