令和6年度 地域協働研究(ステージⅠ)

わらび粉製造と食の歴史の調査とわらび粉の認知度向上への取組み

研究番号 研究代表者 所属 氏名

R06-Ⅰ-01

盛岡短期大学部 教授 長坂慶子
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
やまに農産株式会社
盛岡短期大学部
盛岡短期大学部
やまに農産㈱
やまに農産㈱
助教
学部2年
代表取締役
稲作・作業受託部門
岩本佳恵
ゼミ生を想定
髙橋医久子
髙橋秀
研究区分一般課題 研究分野地域社会
SDGs
  • 12:つくる責任 つかう責任
  • 15:陸の豊かさも守ろう
研究フィールド 西和賀町 研究協力者 岩手県工業技術センター

① 解決を目指す課題(何を解決するのか)

「和食」が無形文化遺産に登録されてから、各地で地域に根差した多様な食材に注目が集まり、見落とされていた地域資源を再評価する動きがある。岩手県内陸の中山間地域は、過疎化や住民の高齢化が進んでおり消滅に瀕している資源が少なくない。わらび粉もその一つで、関西圏ではその稀少価値が評価され良いイメージが持たれているが、岩手県の喫食経験者にとっては戦中戦後や飢饉時の救荒食というイメージしかなく、後世に伝える機会は殆どない。本研究では、わらび粉という地域資源の特長を明らかにし、長期的な資源確保と安定的な生産技術を確立するとともに、若い世代にも受け入れられる用途開発の端緒を提示したいと考える。

② 実施方法・取組みの概要

昨年度は上記の目的の一部を遂行するために、本学学生を対象としたわらび粉に関する認知度を中心とした実態および嗜好調査(アンケート調査)を実施した。その結果、わらび餅自体の知名度はあるものの、原料や原料であるわらび粉の生産地、わらび餅が初めて作られた時期など、回答に大きなばらつきがみられた。また、わらび餅の生産する和菓子店でもわらび餅やわらび粉の起源がはっきりとしない。そのため、わらび餅及びわらび粉の起源等の国内での歴史や文化的背景を調査し、記録として残す。それによってわらび粉及びわらび餅を生産する食文化的価値を再評価するとともに、過去の用途を参考にわらび粉を利用した新用途の開発を検討する。