令和5年度 地域協働研究(ステージⅠ)

県指定天然記念物「山岸のカキツバタ群落」の維持・再生に関する研究

研究番号 研究代表者 所属 氏名

R05-Ⅰ-23

総合政策学部 教授 島田直明
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
島田直明 盛岡市教育委員会 文化財副主幹 三浦陽一
研究区分一般課題 研究分野地域社会
SDGs
  • 6:安全な水とトイレを世界中に
  • 15:陸の豊かさも守ろう
研究フィールド 盛岡市山岸字大平地内 研究協力者 米内・山岸のカキツバタ保存会 会長 赤坂栄

①解決を目指す課題(何を解決するのか)

カキツバタは全国版レッドリストで準絶滅危惧、岩手県レッドデータブックでBランクに指定されている希少植物であり、全国的に保全対象種となっている。このように希少な種の群落として、「山岸のカキツバタ群落」が岩手県指定天然記念物に指定されている。しかし当該群落は近年、ヨシやカサスゲ等の繁茂や群落内の陸地化等により、カキツバタの減少が著しいことが大きな課題である。しかし、近年の詳細なカキツバタの花数・茎数と生育環境条件の関係が調査されておらず、今後の維持管理方法や整備内容を検討する基礎的な資料が得られてない。本調査では、これらの基礎的な資料を得て、今後の管理について検討することが目的である。

 

②実施方法・取組みの概要

「山岸のカキツバタ群落」において、平成23年度(2011)から、岩手大学人文社会学部竹原教授が行った調査方法を踏襲し、4m×4m方形区ごとのカキツバタ花数・茎数やカキツバタ群落の植生把握、土壌の乾湿,水深などの調査を行う。あわせて季節ごとにドローンを用いて上空から現状を把握する。

得られた結果と平成23年(2011)から平成26年(2014)にかけて行われた調査、および平成元年度(1989)に刊行された『岩手県指定天然記念物山岸カキツバタ群落調査報告書』を比較し、カキツバタ群落の現状を確認する。

また、現在の花数・茎数と環境条件の傾向から生育上望ましい環境条件を分析し、今後の維持管理方法や整備内容を検討し、提案を行う。