令和5年度 地域協働研究(ステージⅠ)

めん羊を活用した中山間地における除草管理の実証実験

研究番号 研究代表者 所属 氏名

R05-Ⅰ-22

総合政策学部 教授 山本健
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
奥州市農林部 農政課畜産係 主事 千田瑞樹
研究区分一般課題 研究分野地域マネジメント
SDGs
  • 8:働きがいも 経済成長も
  • 9:産業と技術革新の基盤を作ろう
  • 11:住み続けられるまちづくりを
  • 12:つくる責任 つかう責任
  • 15:陸の豊かさも守ろう
研究フィールド 奥州市江刺地区 研究協力者 JA江刺、岩手県農林水産部畜産課、岩手県農業改良普及センター、岩手県県南家畜保健衛生所、梁川ひつじ飼育者の会

① 解決を目指す課題(何を解決するのか)

奥州市では山間部を中心に人口減少や高齢化に伴い草地管理が間に合わなくなり、耕作放棄地化した田畑が増加の一途をたどっている。とりわけ法面や畦畔といった傾斜地の草刈りは重労働で危険も伴うために除草管理は困難になり荒廃地が増えつつある。他方で江刺地区を中心に羊飼育に携わる農家が点在しているが、飼料コストの高騰によって経営難に直面している。除草管理を草食動物である羊に行わせることができれば、草刈りにかかる労力を節減するとともに、羊を貸し出す農家にも飼料の節約やレンタル料金収入が得られる機会がもたらされる。本研究では耕作放棄地や荒廃地の減少と羊飼育農家の所得向上という課題の解決を目指す。

 

② 実施方法・取組みの概要

まずは除草管理の省力化を必要としている農家や営農組織を提案者ならびに協力者の協力を仰ぎながらリストアップして、羊を活用した除草管理の具体的な進め方や必要な料金、ならびに費用対効果などを紹介した先進事例などを示しながら、料金の負担を軽減することができる補助金の獲得手段、羊を短期放牧するために必要な施設設備などの情報提供を行う。その上で利用の意向があるかどうか、ならびに利用するに当たっていくらまでなら払ってもよいかをアンケートあるいはインタビュー形式で調査を行う。それを元に羊飼育農家に対して、見込まれるレンタル収入に対して必要とされる支出項目の検討を通して事業の実現可能性を判断してもらう。