令和5年度 地域協働研究(ステージⅠ)

『三陸岩手の海の復興』ドローン・水中ドローンを活用したブルーカーボンクレジットの創出に関する研究

研究番号 研究代表者 所属 氏名

R05-Ⅰ-10

宮古短期大学部 講師 平田哲兵
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
大槌町藻場再生協議会 事務局  芳賀諒太
研究区分震災復興 研究分野
SDGs
  • 7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 12:つくる責任 つかう責任
  • 13:気候変動に具体的な対策を
  • 14:海の豊かさを守ろう
研究フィールド 岩手県・大槌町 研究協力者 摂南大学経営学部 准教授 塚田義典 一般社団法人日本ドローン協会 理事 飯沼純一

① 解決を目指す課題(何を解決するのか)

全国的に磯焼けと呼ばれる,海藻の群落(藻場)が著しく衰退または消失して貧植生状態となる現象が問題となっている。岩手県沿岸部では,東日本大震災地震以降,津波による海底地形の変動や震災がれきの流入,復興に伴う港湾工事など,藻場に対する大きな環境負荷がかかったと指摘されている。この藻場を保全・再生する取り組みを持続的に実施するためには,ボランティアによる活動に加え,藻場再生の取り組みを客観的,定量的に評価し,ブルーカーボンクレジットの活用などによる活動資金の確保が課題となる。本プロジェクトでは、最終成果として、藻場の再生の取り組み等を科学的に評価しカーボンクレジットを創出することを目指す。

② 実施方法・取組みの概要

 ドローン及び水中ドローンを用いて藻場優占種の調査を実施し、「大槌町藻場MAP」を作成する。これまで、藻場を優先する藻種の推定は困難であった。そこで、本プロジェクトでは水中ドローンを活用し、藻場優占種の観測についても実施する。得られたデータを用いて、藻種に関する情報とドローン空撮画像の特徴等を解析し、将来的には空撮画像のみで藻種を推定する技術の創出を目指す。

「大槌町藻場MAP」により得られた情報をもとに大槌町沿岸地域の炭酸固定能力の推定をする。水中ドローンにより優占種,被度などの情報を取得しブルーカーボンクレジットの創出に必要な吸収係数の推定に取り組む。