平成24年度 地域提案型前期

中津川における小型淡水魚類の減少原因の解明

研究番号 研究代表者 所属 氏名

RC-15

総合政策学部 講師 辻盛生
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
NPO法人もりおか中津川の会 総合政策学部
★NPO法人もりおか中津川の会
助教
理事
鈴木 正貴
寺井 良夫
研究区分一般課題 研究分野
研究フィールド 盛岡市内中津川 研究協力者

盛岡市内を流れる中津川は、サケの遡上が見られ、アユ釣りも行われる街中の清流として市民に親しまれている。しかしながら、これらは回遊魚であり、盛んに放流されていることから、本来の川の自然を象徴する生物とは言い難い。一方、周辺住民からのヒアリングによれば、小型の淡水魚はその数も種数も減っているとされる。回遊魚と違い、一生を狭い範囲に依存する小型淡水魚は、中津川の自然環境の指標と捉えることができる。小型淡水魚の減少の一因としては、中津川で近年実施されてきた河川改修が挙げられる。環境配慮型とされる工法であるが、自然の水際とは異なる形態となることから、魚類への影響も避けられないものと考えられる。ここでは、このような河川改修が魚類生息に与える影響と、さらに30年前に上流に作られた綱取ダムの影響についてダムのない米内川と比較することで明らかにしようとするものである。なお、中津川において小型淡水魚の実態を調査した事例は見当たらない。そこで、魚類生息の基礎となる水質や底質の調査を併せて実施することで、小型淡水魚を軸とした科学的な根拠を持った水環境の評価を行うことを目的とする。

研究成果報告書岩手県立大学機関リポジトリへ