盛岡市立上田中学校 養護教諭

住吉 可帆さん

2020年3月 岩手県立大学看護学部卒業

大学で学んだ知識とスキルを活かし
生徒が立ち寄りやすい「開かれた保健室」に

 私の母は養護教諭で、今でも現役で働いています。小さい頃から母の姿を見ていたせいか、自然と私も子供たちの成長に関わる仕事がしたいという思いが強くなり、養護教諭を目指すようになりました。看護の知識や技術を身に付けたいと思っていたので、看護師と養護教諭の両方の免許を取得できる岩手県立大学へ。大学時代はアメリカ研修にも参加し、現地のスクールナースの仕事を見学。専門で分かれるアメリカと違い、心と体の両面をケアし、サポートしていくことのできる日本の養護教諭の魅力を改めて認識するいい機会になりました。
 養護教諭の仕事には、救急処置、健康診断、疾病予防などの保健管理、保健教育など様々ありますが、特に大切にしているのが健康相談活動です。保健室には毎日、生徒たちがそれぞれ異なる理由で来室します。体の不調を訴えて保健室に来室した生徒が、実は悩みや不安を内に秘めているという場合も多くあり、その内容も一人ひとり違います。
 そのような時に心がけているのは、生徒に寄り添い、気持ちを受け止めつつ、共に考えること。かといって想いを受け止めるばかりではなく、時には背中を押してあげることもとても重要です。養護教諭は、担任の教員とも違う特別な存在。これからも生徒が何かあった時に気兼ねなく立ち寄れる「開かれた保健室」を目指していきたいと考えています。

養護教諭の仕事の中には、外部の医師や薬剤師などと連携して行う活動も多く、日頃から関係づくりを意識しておくことが「保健活動を円滑に進めるポイント」という住吉さん。生徒への対応も、担任や各学年の教員や、保護者と協力して取り組んでいます。