平成28年度 教員提案型前期

地域住民との協働による絶滅危惧種ヨコハマシジラガイの保全工法の試行

研究番号 研究代表者 所属 氏名

RQ-03

総合政策学部 助教 鈴木正貴
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
教員提案型の場合
提案団体はありません
総合政策学部 准教授 辻盛生
研究区分一般課題 研究分野地域社会
研究フィールド 岩手県盛岡市渋民区永井集落 研究協力者 大清水ため池組合(農業水利施設管理組織:構成員は地元農家12名)

① 解決を目指す課題(何を解決するのか)
盛岡市玉山区永井集落の農業水路には,絶滅危惧淡水二枚貝のヨコハマシジラガイが生息する。この農業水路は,地元農家の水利組合が定期的な維持・管理を行っており,それゆえ本種にとって良好な生息環境が維持されている。しかしながら,水利組合の構成員の高齢化に伴う維持管理の省力化のため,当該水路のコンクリート化がすすめられており,本種の生息環境の縮小・劣化をまねくおそれが生じている。そこで,本研究は地元住民(組合構成員)と協働し,1)水路改修予定区間における本種の保全工法の導入,および2)コンクリート水路内部における本種の生息環境の創出を試行し,これらの効果を検証する。
② 実施方法・取組みの概要
本研究の手法・取り組みは,対象水路の区間別に分けると次のとおりである。「水路改修予定区間」については,保全工法の今後の導入を念頭において,水理環境測定,河床材料調査(泥,砂など),二枚貝の生息状況調査を行って,その結果を用いて保全工法の工種や導入箇所を検討する。その後,地元住民と工法を協議し,協働で施工する。「改修済み区間」については,コンクリート化水路内部における二枚貝の生息環境の創出を念頭において,木製隔壁を設置し,土砂の敷設と二枚貝の放流を行う。その後,水理環境測定,土砂量の測定,二枚貝類の生息状況調査を実施し,効果が確認されれば,保全工法として「水路改修予定区間」への導入を検討する。

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