平成27年度 地域提案型前期

岩手の農業を野生獣から守るための遠隔モニタリングシステムの構築

研究番号 研究代表者 所属 氏名

RN-02

ソフトウェア情報学部 准教授 齊藤義仰
共同研究者(提案団体名) 他の構成メンバー 所属 氏名
岩手県八幡平農業改良普及センター 岩手県八幡平農業改良普及センター 上席農業普及員 中森忠義
研究区分一般課題 研究分野地域社会
研究フィールド 八幡平市、岩手町 研究協力者 岩手町農林環境課農林振興係 志田順悦、地域連携本部 特別客員研究員 高橋幹、地域連携本部 特別客員研究員 平川剛

① 解決を目指す課題(何を解決するのか)
岩手県では,農作物の生産量を増やすため,住民不在の遠隔の山中に,大規模な圃場を求めることが多い.山中には野生獣が住んでおり,毎年深刻な農作物被害がでている.共同研究者らはこれまでに,電気柵を用いた野生獣対策を行ってきた.また,電気柵の管理および効果検証を行うため,トレイルカメラ(動物の熱を感知し自動で動画撮影するセンサカメラ)で,電気柵の効果を撮影してきた.しかし,撮影された動画を現地に取りに行ったり,電気柵の状態を見回りにいったりするため,約3時間かかるという管理上の問題があった.そこで本研究では,現地に行かずともトレイルカメラが撮影した動画や,電気柵の稼働状況を確認できるようにする,野生獣対策のための遠隔モニタリングシステムを構築する.
② 実施方法・取組みの概要
構築する遠隔モニタリングシステムでは,撮影された動画や電気柵の稼働状況を,携帯電話通信網等の長距離無線を用いてインターネット上に保存する.そして,遠隔の八幡平農業改良普及センターから,動画や電気柵の稼働状況を確認できるようにすることで,大幅な省力化を図る.電気柵導入時においては,電気柵の問題点を発見し,設置場所の修正や改良を行うことが可能となる.また,導入後においては,電気柵によって野生獣から農作物がどれだけ守れたのかという,定量的な効果検証が可能となる.

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