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令和3年度 学位記授与式での学長式辞を紹介します

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本日、晴れてご卒業・修了を迎えられる岩手県立大学・学部生446名、盛岡短期大学部生107名、大学院生48名の皆さん、誠におめでとうございます。


ご来賓として祝辞を賜ります達増岩手県知事、五日市岩手県議会議長、ご来賓の本学後援会会長、列席の本学理事長、理事、監事、副学長、学部長、本部長をはじめとする教職員一同とともに、お祝い申し上げます。また、この日を迎えるまでの長きにわたり、皆さんの勉学や生活を支えてこられたご家族および関係者の皆様に、心よりお慶び申し上げます。


今年度は昨年度と同様に、新型コロナウィルス感染症の拡大により、卒業生・修了生およびご家族の皆さまの健康と安全を第一に考え、学位記授与式をこのような形で執り行うことになりました。ご理解をお願いします。


さて、大学の卒業・修了は人生の大きな節目の一つです。次の成長に向かうこの時点で、皆さんに一言、言葉を贈らせていただきます。


皆さんは今、これから進むべき道に夢と希望を膨らませておられることでしょう。その皆さんを待ち受ける社会は、少子高齢化、地球温暖化、グローバル共生化、人工知能(AI)などによる超スマート社会化、さらに直近の新型コロナウィルス感染症のパンデミック等々、数々の課題と変動に満ちています。しかしながら、このようなことは今に始まったことではありません。人間社会は常に変動しています。Society 1.0の狩猟社会に始まり、Society 2.0:農耕社会、Society 3.0:工業社会、Society 4.0:情報社会、そして、現在はSociety 5.0の人工知能、ビッグデータ、インターネット等を駆使する超スマート社会に至っています。物理学の法則は、システムは常に単純なシステムから複雑なシステムへと一方向に進むことを示します。植物や動物の進化と同様に、人間社会も常に複雑化へと進みます。そして、人類はその都度、立ちはだかる課題を解決してきました。皆さんは、社会変動は当然のことであり、変動に伴う課題の解決は人間としての営みであると捉え、その解決をとおして、自らの道を切り開く努力が必要です。そこで、以下のことを是非、実行して下さい。


まず、今直面している課題に全力を尽くすことです。これが将来、"なにのためになるのだろうか"、"他にもっと、やるべきことがあるのではないか"などと悩まずに、目の前の課題に挑んでください。その課題の大小、解決・未解決にかかわらず、努力したことは必ず自信につながります。そして、一つ一つの自信と達成感の蓄積は、将来さまざまな課題に迅速に対応できる人間形成の原動力になります。先人の言葉に「今日なしうることに全力を注ぎなさい、そうすれば明日は一段の進歩を見るでしょう」があります。


次に直面する課題に取り組む姿勢についてです。それは"なぜだろうか、どうして"、と疑問を持ち、そして"調べ、考え"疑問を解決することです。最近の報告によると、今後10年~20年で現在ある仕事の約半分が、AIやロボットによって自動化されるリスクが高いと言われています。「AIは人類を滅ぼすのか?」と懸念する人もいます。しかし、AIはこれまでの大量のデータの中から、人間によって与えられた手法で結論を導くことはできますが、AI、それ自身は考える力を持っていません。"なぜ・どうして・そして考える"は人間が持つ特権です。現在の超スマート社会で活躍する人は、AIに欠如している人間性:"なぜ・どうして・そして考える"ことのできる人です。超スマート社会は、人間が人間らしさを取り戻す時代の到来と言えるでしょう。


皆さんは本学の教育、研究、社会活動の場をとおして、深い知性と豊かな感性を備え、高度な専門性を身に付けられました。これらの力を十分に発揮して、「今に全力」、「なぜだろうかと疑問を発して考える」を実行して直面する課題解決にあたって下さい。必ずや先が拓けます。また、できると思って何事にも挑んでください。発明王のエジソンは、「私は失敗したことがない。ただ、うまくいかないやり方を1万通り、見つけただけだ」と言いました。そうです、私達には失敗という言葉はないのです。それは、うまくいかないことを発見したのです。「失敗ではなく、発見」を忘れないで、進むべき道を切り開いてください。


さて、未曽有の大災害をもたらした東日本大震災津波から11年の歳月が流れました。本学は、災害発生直後から被災地域への復興支援に取り組んできました。皆さんも被災地訪問やボランティア活動、地域活動等をとおして復興支援に貢献されました。今後は、これらの活動で得た貴重な体験を、社会生活・活動に生かされることを望みます。


最後になりますが、これから新たな社会へと踏み出される皆さんが、多くの夢を実現され、実り多い人生、そして悔いのない人生を送られることを祈念して、私の式辞と致します。本日はご卒業、修了、誠におめでとうございます。


令和4年3月18日111111岩手県立大学学長 ・ 岩手県立大学盛岡短期大学部学長1111 111111

学部運営・国際交流グループ (2022年3月23日 08:08)