スポーツやボランティア、同好会など、課外活動はもう一つの学びの場。
いろいろなことに全力で取り組む県大生たちの活動を紹介します。

プログラミングを通して表現する楽しさを伝えたい。

 新たな学習・教育方法や革新的なラーニングテクノロジーなどを発掘する、「ラーニングイノベーショングランプリ2022」。全国の若手研究者が成果を競い合うこの大会で、千田さんは奨励賞を受賞しました。発表したのは、機械学習の手法を使い、数学の成績向上を目指す学習プログラム。他者の主観と客観データから成績低下の対応策を分析し、学生にフィードバックして内省を促す学習方法を開発しました。
 千田さんが初めてプログラミングに触れたのは、中学生の時。夏休みに本学が主催するプログラミング講座を受講し、「自分の考えを表現できる楽しさ」に夢中になったと言います。早速、部活仲間とゲームを作り、「中高生国際Rubyプログラミングコンテスト」に応募したところ、最優秀賞を受賞。高校で出会った先生に憧れ、教師を目指すために岩手県立大学に進学した後も、南野謙一講師のもとで研究に取り組みながら、小中学生向けのワークショップの講師なども務めています。
 「まだまだ知りたいことがたくさんある」と、常に学びを広げ、知ることの楽しさを探求する千田さん。令和6年度には高校教員となって、教壇に立つ予定です。

千田 小百合さん
滝沢市出身。岩手県立大学ソフトウェア情報学研究科前期課程1年。2022年7月に「ラーニングイノベーショングランプリ2022」で、「大学数学における学習意欲検査と学習データを用いた内省を促す相対比較フィードバック」の研究発表で奨励賞を受賞。同年11月には、論文が国際会議「2023 11th International Conference on Information and Education Technology(ICIET2023)」で採択され、発表を行った。

「小学生プログラミングコンテスト岩手県大会(主催:岩手日報社・岩手大学)」の審査員を務めた経験もある千田さん。子どもたちの自由な発想に刺激を受けることも多いのだそう。