メッセージ

国際社会の未来を担う人づくりの場として

岩手県知事 達増 拓也

 はじめに、開学以来、大学の運営に尽力してこられた学長、理事長、教職員の皆様の不断の御努力に対し深く敬意を表しますとともに、県立大学の今日の発展に多大な御支援、御協力を賜りました関係各位の皆様に、心から感謝申し上げます。
 岩手県立大学は、地域の進学需要と本県の将来を担う人材づくりの拠点として、県民の大きな期待を担い、平成10年4月1日に開学いたしました。その後、盛岡短期大学部、宮古短期大学部との統合、平成12年から順次研究科を開設した大学院との総合的な運営により、地域の諸課題に対応できる有為な人材を育成する岩手の高等教育機関として大きな役割を果たしてきたところであります。
 今日の本県を取り巻く厳しい環境の中、県では、岩手が目指すべき希望ある未来を確かなものとするため、人材育成を政策の柱の一つとする「いわて希望創造プラン」を策定したところであります。県立大学には、西澤潤一前学長が提唱しておられた「実学実践」、そして谷口誠学長の国際的視野を持った人材育成の視点を踏まえて、実直で実力があるとの評判が高い学生を世に送り出していただいておりますが、今後とも建学の理念である「新たな時代を創造するための人材の育成」を実現するため、なお一層教育研究に取り組んでいただきたいと考えております。
 また、本県では現在、平泉の世界遺産登録を目指し、その高い文化的価値と平和の理念を情報発信しているところであり、全国はもとより国際的にも注目が集まっております。このような時期に開学10周年という記念の節目を迎えられた県立大学には、本県の「知の拠点」として、岩手のみならず日本、国際社会の未来を担う人づくりの場として、ますます発展されますことを強く願うものであります。
 終わりに、県立大学の今後一層の発展と関係各位の御健勝を心から祈念いたします。