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「学風と歴史を築く次の10年に向けて」

 

中村慶久学長就任年度(平成21年4月挨拶)

この度、平成21年4月1日より学長に就任致しました中村慶久です。祖父の代までは、代々岩手県岩手郡滝沢村で農業を営んでおりました。私自身も、中学高校の多感期を盛岡で過ごしました。50年ぶりにルーツに戻り、岩手県立大学学長として郷土の若者の育成に力を注ぐ機会を頂いたことは望外の喜びです。

本学は、昨年開学10周年の節目を迎えました。建学後10年を経たばかりの本学は、いわば、まだ新しい革袋です。初代西澤、二代目谷口両学長のご指導ご尽力により、形が整えられ、この中に県民の思いを込めた様々な素材が仕込まれて10年が立ちました。これからの10年は、本格的に芳醇で味わいの深い旨酒へと熟成させる段階です。「構築」の段階から、いよいよ岩手県立大学としての「学風」と「歴史」を築き上げる大事な段階に入ったと云えます。

かつて岩手からたくさんの偉人が輩出されました。決して特別な教育を受けたのではありません。岩手という風土と周囲の支え、そして本人の努力があって資質が磨かれ、大輪を開花させたのです。本学は、岩手で生まれ育った県民の子弟を岩手の地で、県内外はもとより世界中で活躍する人材に育て上げて欲しい、という県民の願いを込めて創設されました。いわば「県民の、県民による、県民のための大学」です。

岩手山と姫神山が見守る本学の滝沢キャンパスは、世界のどの大学と比べても遜色のない、世界に誇れる素晴らしい環境にあります。私は、この美しい自然に囲まれたキャンパスで学ぶ学生諸君が、良き師良き友に恵まれ、有意義な学生生活を送り、大いに自分を磨いて、健康で逞しく成長していくことを切に望んでおります。将来を担う学生諸君がこのキャンパスから大きく羽ばたいていけるよう、本学の教職員とともに精一杯手助けをしたいと思っております。県民皆様のご支援ご鞭撻をお願い致します。