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学長挨拶

平成24年度における本学の運営について

 

学長近影   法人化して7年目の昨年度は、中期計画の2期目に入る直前に、本県も東日本大震災の惨禍に見舞われました。被災直後から学生の安否確認など様々な対応に追われ、被災者支援や本県の復旧・復興支援に多くの教職員、学生の協力を得ました。本学としては最大限の力が尽くせたことを、先ずは皆様に感謝致します。希望ある岩手の創造的復興をめざし、継続的に復興支援に取り組むことが本学の使命であります。このことを肝に銘じ、これからも全学をあげて力を尽くして生きたいと思いますので、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

  さて、今期6年間の本学の中期目標は、「地域の中核人材育成と活力創出に貢献する大学」になることです。そのため、「学生目線」と「地域目線」を基本姿勢として、本年度の計画達成に向けて着実に前進していかなければなりません。

  昨年秋の政策提言仕分け以来、再び、大学改革が俎上に上っています。昨年12月に文部科学省に設置された「大学改革タスクフォース」では、当面の政策課題として、①グローバル化人材を育成するための学生の学修密度の充実と学修成果を重視した教育システムの確立、および②高等学校教育と大学教育の接続、を挙げています。
  後者については、本学としてもすでにここ数年来取り組んできたものであり、少しずつ成果が上がってきていると思っています。また前者については、今期の計画の中にある「高等教育企画センター(仮称)」を設置する議論の中で取り組むべき課題であると考えており、その議論を加速させる必要があります。

  タスクフォースでは、さらに上述の課題を実現するため、大学の機能別分化の推進と大学ガバナンスの強化や、地域社会と大学との関係強化など、いくつかの項目も掲げています。大学の機能別分化については、平成17年に出された「我が国の高等教育の将来像」と題する中央教育審議会答申の中で、「大学には7つの機能が併有されており、大学毎の選択で、保有する機能や比重の置き方が異なっている」と記述されています。本学としては、その中で「高度専門職業人」および「幅広い職業人」の養成、さらに「地域貢献」が本学のもつ使命であると考えており、それらの機能を十分に発揮できるような学内外の環境整備が必要であると思っています。

  本学では、地域貢献を担う組織として「地域政策研究センター」と「いわてものづくりソフトウェア融合テクノロジーセンター(i-MOS)」が昨年度から活動を開始しています。岩手の復興を支える要の一つになるものでもあり、成果を大いに期待しているところです。全学教職員および全県民のご活用とご支援をお願い申し上げます。

  昨年度は本学の学生達の活躍にも目覚ましいものがありました。被災地支援に対する全国の学生ボランティア活動の中心的役割を果たした「いわてGINGA-NETプロジェクト」や被災地企業を支援する総合政策学部の「復興girls*」を始め、学内の広報役として高校生達の憧れの的になった「キャンパス・アテンダント」の活躍、盛岡さんさ踊り大会での2年連続最優秀賞受賞、混声合唱団Polishのニューヨークにおける復興支援コンサートへの招待など、新聞やTVに取り上げられたものも多々ありました。
   私が学長就任以来唱え続けている「活力と魅力に溢れた学舎にしたい」という姿に本学が少しずつ近づいていることを感じ、さらにそれ以上に、その様な活躍を通じて学生達が日々成長していく姿を目の当たりにして、大変嬉しく思っているところです。

  今年度も、昨年以上に彼らや彼女らの成長する姿を見たいものです。本学の教職員はもとより、多くの県民の皆様方の一層のご指導とご支援をよろしくお願い致します。

 

平成24年5月