ホーム > 岩手県立大学復興支援国際フォーラム
本学では7月16日(土)~17(日)に「岩手県立大学復興支援国際フォーラム」を開催しました。本催しは、オハイオ大学、本庄国際奨学財団の留学生との共同活動など、震災以降継続して実施してきた本学の被災地復興支援への取組みの成果と課題を報告するとともに、今後の取組みについて意見を交換したものです。
1 開催日時 平成28年7月16日(土) 12:00~16:30
2 開催場所 いわて県民情報交流センター(アイーナ)7階 小田島組☆ほ~る
3 参加者 約300名(学生、行政機関、大学教職員等)
4 内容 ※当日配布のプログラムはこちら(PDF)
■活動紹介
オハイオ大学、本庄国際奨学財団、学内ボランティアサークル等 計9団体ごとにブースを設けて活動紹介展示、物販を実施。参加者間で活動報告、意見交換が活発に行なわれました。
■開会
鈴木学長の開会挨拶後、オハイオ大学長からの「感謝の手紙」の贈呈がありました。
■現状報告
大槌町民生部コミュニティ総合支援室の土澤室長から 「大槌町におけるコミュニティの現状と課題について」、NPO法人いわてGINGA-NETの田口副代表から「学生ボランティアを中心とした地域コミュニティ復興支援の取組報告」と題し講演いただきました。
■パネルディスカッション
―第1部:留学生から見た被災地域の復興―
盛岡短期大学部千葉教授による被災者にペットボトルの水を配布する「水ボラ」活動の振り返りのほか、本学の学生、オハイオ大学・本庄国際奨学財団の留学生6名がボランティア活動を通した学びや意義、今後の活動にどう活かしたいか等を発表していただきました。最後には、オハイオ大学のトムソン教授、本庄国際奨学財団の河島課長にコメントをいただきました。(主な発言内容は以下のとおり)
【本庄国際奨学財団奨学生OBのイット・ワンシットさん】
小学生のころ祖国カンボジアは内戦中であったが、日本人ボランティアの笑顔に救われた。恩返ししたいという気持ちから支援活動に参加したこと。今回の震災で得た経験はチャンスである。将来の震災に対する責任は我々若者にあり、今回の経験に学び災害に備える技術開発や体制づくりに力を尽くすべきだ。
【オハイオ大学卒業生のアダム・マルテネリーさん】
実際の被災の状況、復興の現場を自分の目で見たこと、皆さんと交流したことでもっと役に立ちたいと思うようになった。これからも世界中から支援に来るので、ともに頑張りたい。
【オハイオ大学のトムソン教授】
これまでボランティア活動をさせてもらって、支援される側よりも、する側の方が学びが大きいと感じている。今後も何らかのかたちで復興支援を続け、学んでいきたい。
―第2部:復興支援ボランティア活動で学んだこと―
本学の学生ボランティア団体代表学生4名が活動の概要、学びを発表。風化を防ぐ取組の意義、今後の展望等について、意見交換を行ないました。(主な発言内容は以下のとおり)
【岩手県立大学総合政策学部3年 川原直也さん 風土熱土R、うめぇもん届け隊実行委員会、いわてGINGA-NETプロジェクトほか】
ボランティア活動は、単発ではなくて、常に活動をつなげてくことが大切である。経験した後で自分はどうだったか、どうすればいいかというふうな自分の中で内省をして、それを感じたことをみんなで共有しあい、次の活動に活かせるようにすること。今後のボランティア活動は一方的に支援する、支援されるだけではなくて、よそ者つまり学生と地域住民の方々が一緒になって共同して新しいものを作り上げいくとことが大切と思う。
【岩手県立大学宮古短期大学部経営情報学科2年 田代 ありささん 宮古短期大学部赤十字奉仕団】
社会福祉協議会などの機関と協力し、さまざまな支援活動を実施したことは、とてもよい経験になった。震災から5年が過ぎ、宮古の町に寄り添っていきながら活動をし、宮古の魅力を発信しつつ、これからも宮古を盛り上げていきたい。また、ボランティアに参加したことがない人を巻き込むことが必要であり、ボランティアについて興味を持ってもらい、これからのボランティア活動につなげていきたい。
1 開催日時 平成28年7月17日(日) 10:00~17:00
2 開催場所 宮古短期大学部
3 参加者 100名(オハイオ大学・本庄国際奨学財団学生・OB・教職員、本学学生・教職員)
第2部では、午前中は大槌と田老の2つのコースに分かれて、それぞれ活動と見学を実施。 午後は、宮古短期大学部に一同に会し、第1部及び午前中の体験を踏まえた被災地支援に関するワークショップを開催しました。
■大槌コース:大槌町小鎚第7・8仮設住宅 において、ペットボトル飲料配布・声掛け支援活動 を実施。5チームに分かれて小鎚第7仮設(42世帯)、小鎚第8仮設(93世帯)へ声掛けを行いながら、ペットボトル飲料を配布しました。
■田老コース:宮古市田老震災遺構 の被災地現状見学を実施。 「学ぶ防災」(防潮堤、たろう観光ホテルの見学、DVD鑑賞)を体験しました。
■宮古キャンパス においてワークショップを開催。前半は被災地支援の現状について、被災地支援実行者9名による話題提供を行い、後半は9グループに分かれてディスカッションを実施。最後に、各グループごとに「今後の被災地支援」について話し合ったことを発表し、参加者で共有しました。